原形の分かる食品を選ぼう
コンビニエンスストアに行くと、約2000種以上の食品を見ることが出来ます。ですが、その中で原形の分かるものはわずか60種類しかありません。原形が分かるとは、ジャガイモが加工された「ポテトチップス」はあっても「じゃがいも」それ自体はない、「ハンバーグ」はあっても「牛肉・豚肉」それ自体はないということです。
そうした「加工食品」が食卓に並ぶようになった原因の1つに経済成長が挙げられます。経済成長とともに、主婦は調理時間を短縮し、労働者は食事時間を短縮せざるを得ない状況になりました。その結果、調理が簡単で、かつ簡単に満腹感を得ることの出来る加工食品がコンビニやスーパーマーケットに並ぶようになったのです。
では、加工食品の何が問題なのでしょう。
それは、製造過程にあります。加工食品の作られる工場では、大量生産が行われています。そして、工場で作られた製品は遠くまで運ぶために、長期輸送・長期保存に堪えられるものでなければなりません。そのためには、微量栄養素(ビタミンやミネラルなど)が邪魔になるのです。微量栄養素は人間の体に欠かせないものですが(なぜ日本人の栄養失調が増えているのか?)、同時に食べ物を悪くする細菌やカビにとっても必要なものなのです。
よって、長期輸送・長期保存するためには微量栄養素は邪魔になるため、食品が精製される過程で食材の一部のみが使用され、結果食卓には微量栄養素を欠いた食べ物が並ぶことになります。つまり、加工食品の摂取によって、微量栄養素の欠如がもたらされているのです。
栄養失調を防ぐために、なるべく生産地で取れたまま、原形の分かる食材を調理するようにしましょう。