野菜類
まず最初に、大前提として、中国産や韓国産、他諸外国産は買わないことが鉄則です。中国産や韓国産、東南アジア産、他諸外国産は、栽培時の農薬の使用量の心配はもちろん、出荷時や輸出時に吹きかけたりする薬の心配もあるため、避けるべきです。(もちろん全部が全部悪い訳ではありません。国産していないため輸入せざるを得ないもの、安全性を高く保って輸入しているものもあります。)ちなみに、安い定食屋や居酒屋で使われる野菜は、原産地表示がなされていなければそれはほとんど中国産他諸外国産だと思って間違いありません。中国産や諸外国産の全てが悪い訳ではなく、良いものもありますが、安全性がはっきりしないものがあまりに多いため、避けるに越したことはありません。
中国産や諸外国産を避けることが前提の上で、調理の仕方のポイントとして基本は、「良く洗って皮をむくこと」です。この「よく洗う」とは、「水でぱっと洗って終わり」、ではありません。農薬除去には「最低でも4、5分洗うことが必要」と言われます。「そんなに洗わないと落ちないなんて・・・。」と思う方、そんなに洗えないという方は、皮を厚めにむいて食べると良いでしょう。ただし、レタスやキャベツなどの葉ものは、中まで農薬がしみていることもあるので外側を捨てるのはもちろん、理想を言えばやはり一枚、一枚ごしごし洗うのが良いです。そして、普通は皮をむかない野菜も、農薬のことだけ考えると皮は食べない方が良いでしょう。特にきゅうりやトマトは虫がつきやすく、農薬が多く使われている野菜でもあるため、皮はむいてしまうことが勧められます。
対して、人参や大根などの根菜類は元々それ程多くの農薬が使われていない上、通常皮も食べないので、比較的簡単に農薬を避けることが出来ます。農薬の危険性の観点から見れば食べやすい野菜と言えるでしょう。
ちなみに、「よく洗う」、「皮をむく」=「栄養素が失われる、栄養の濃い部分を食べない」ということでもあります。よく洗えば洗うほど、ビタミンなどの栄養素は野菜の外に流出します。また、野菜の栄養は皮の部分に集中するため、皮をむけば自動的に栄養の一番濃い部分を捨てることになります。栄養を取るか、農薬を避けることを取るかは個人の自由ですが、農薬も避けて、栄養も採りたい、という人は、自然食品店などで売っている単価の高い野菜や、自分で育てたものなど、安全性がはっきりしているものを食べるしかありません。「一番の理想は有機野菜を丸ごと食べること」です。可能であれば実践しましょう。
なお、「洗う」、「皮をむく」、以外で農薬を避ける別の方法として、「ゆでる」、「味をつける」ことも有効です。ゆでると農薬が外に流れ出します。また、塩や酢は、汚染物質を野菜から引き出す働きがあります。例えば、ほうれん草や小松菜などは、ボールに水を張って、そこに水を流しながらしばらくつけておき、最後に何回か振り洗いしましょう。その後、たっぷりのお湯に根元から入れてゆで、流水で振り洗いして水気を絞れば、お湯の中に農薬、亜硝酸、しゅう酸がかなり溶け出します。おひたしを作るときは、切ってから薄めた醤油にしばらくつけた後、それを絞って、再度味付けするようにすれば、醤油が汚染物質を引き出してくれます。きゅうりや茄子は流水でこすり洗いした後、きゅうりは板ずり、茄子はあく抜きをしましょう。ちなみに、ごぼうのあく抜きに酢水を使うことがありますが、その方が色も白くなる上、酢に汚染物質を引き出す効果があるのでより安心です。残留農薬が多いと言われるセロリも、切った後で酢水に2分位さらすと良いです。ぬか漬けも除毒には効果的ですが、ぬか床に徐々に薬剤等がたまってしまうので、一年位で取り替えるようにしましょう。浅漬けなどを作るときも、一度下漬けすることにより農薬や亜硝酸が溶け出すため、いったん取り出して絞った後、改めて本漬けするのがベストです。そこまでは面倒くさくて出来ないという人も、漬物を食べる前に水で軽く洗ってから食べると、農薬や亜硝酸が溶け出した汁を口にすることを避けることが出来ます。その上減塩も出来て一石ニ鳥ですが、やり過ぎるとまずくなるので気を付けましょう。
ここまで、調理の工夫について述べましたが、外食での応用ポイントにもふれておきます。まず、中国産や諸外国産を口にすることを避けるために、まず「安いお店」を避けましょう。金銭の理由上、安いところしか行けないという方も、トマトやきゅうり、レタス、キャベツなどを口にするのを避けて、代わりに、選択の余地があるのであれば、人参や大根、玉ねぎなどの根菜類を中心に採ると良いでしょう。具沢山の味噌汁やスープに入っている野菜も、農薬が外に流れ出していて比較的安心して食べられます。ただし、汁やスープは農薬や残留物質がたっぷりの毒の塊なので飲まないことを勧めます。よく、「スープには栄養素が流れ出していて、栄養が凝縮されているから体に良い!」と汁やスープを一生懸命飲む人がいますが、「栄養が凝縮」=「農薬や有害物質も凝縮」なので気を付けるようにしましょう(あくまでも安いお店での話で、素材にこだわっているお店などの場合はそれ程気にする必要はありません)。汁やスープには予想以上に塩分も含まれているので、せめて3分の2は残すようにしましょう。もちろん、栄養を採るか農薬を避けることを取るかは個人の自由ですので、最終的には自分が良いと思う方を実践しましょう。