鍋物類
鍋物は栄養バランス的にも非常に優れた食べ物で、野菜が多く採れたんぱく質なども様々な食材からバランス良く食べられます。味のバリエーションも豊富で、体も温まり、「私は鍋が嫌い!」という人はあまりいません。そんな鍋ですが、家で作る場合は、ぜひひと手間掛けて、有害物質を減らして食べるようにしましょう。手間を掛けると言っても農薬や添加物、他有害物質を取り除く基本=「ゆでこぼし」と同じ原理で、野菜や肉、魚、加工食品などの鍋の具材を「全て湯通ししてから再度煮込み直す」ようにしましょう。
また、ゆでこぼす際注意すべき点は、「魚や肉、加工食品と野菜を一緒の鍋でゆでないこと」です。具材一つ一つまで別々にゆでる必要はないものの、魚や肉、加工食品を野菜と一緒にゆでるのは避けるべきです。ゆでたお湯を捨てて、それを飲まなければO.K.ではないのか?と思われるかもしれませんが、野菜に限ってはそういう訳にはいかないのです。野菜は有害物質を吸収しやすい性質があるのです。例えば、鍋物の具材の代表、「白菜」を思い浮かべてみてください。最初から全ての具材を一緒に入れて煮込んだ鍋の場合、煮込んだ白菜に、肉や魚から出た油やあくが染み込んでしまいます。そもそも白菜に脂肪はほとんど含まれないのに、鍋の白菜を食べると油分を感じることはないでしょうか。肉や魚から出た白い塊のようなものがこびりついたりしていないでしょうか。また、鍋から白菜をすくい出す際、白菜の葉っぱが網代わりになって、あくや他のいろんな浮遊物を一緒にすくいあげていないでしょうか。
このあくや浮遊物、油分=「毒素」なのです。大根や人参などの根菜類であれば比較的そういった被害が少ないものの、葉物の場合は葉が網代わりとなっていろんなものがくっつけて、それを一緒に食べることになってしまいます。水菜や春菊などもよく見ると白や茶色のあくがからまりついていないでしょうか。
こういったあくや他浮遊物=毒、を野菜と共に食べないためには、肉類や魚類、加工食品類と野菜類を別にして煮込むことが必要です。最低限、肉と魚、加工食品類と野菜類だけは別にしてゆでるようにしましょう。
「鍋はいろんなものを一緒に煮込むから美味しいんだ!!別々の鍋でゆでてから混ぜるなんて不味くなる。」という方は、従来の方法で食べると良いでしょう。上述のような事実を知った上で、安全性よりも「味」を取るのであればそれはぜひそうすべきです。
ただし、「野菜は健康的だ、鍋はヘルシーだ。」と言いながら、何も知らずに、毒素がしみこんだ好きでもない白菜や水菜をせっせと食べることは不幸です。健康のためと思って意識的に毒素入り野菜を食べるのは悲しいと言えます。
事実を知り、その上で、自分で選ぶようにしましょう。肉を食べずに嫌いな野菜を、それも有害物質を鍋の中で掃除している野菜を食べるよりは、有害物質の抜けた肉を集中的に食べている方がましかもしません。鍋を食べる際には、上記のようなことを頭に留めておくと良いでしょう。
もちろん外食の際に、肉や魚、加工品類と野菜を別々の鍋で煮込むよう注文することなど出来ません。そういった場合は、白菜や水菜など、つまり、鍋の掃除を一手に引き受けていそうな葉物野菜を避けて、人参や大根、椎茸を食べるのはどうでしょうか。また、肉の赤身を集中的に食べるのも良いでしょう。自炊しない方も、上述のことを外食に役立ててみてください。