世界中で一番幸せな国
数年に一度、「幸福ランキング」なるものが発表されます。耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。英国のシンクタンクである新経済財団(nef)が日、世界178の国や地域を平均寿命や生活満足度などで分類したものですが、さて、昨年行われたこの調査で見事世界で1番の栄冠に輝いた最も幸福な国はどこなのでしょうか?
それは「バヌアツ」という国です。「バヌアツ?えっどこそれ?」と思う人も多いと思いますが、正式名称はバヌアツ共和国。南太平洋上に浮かぶ島国で、オーストラリアの東側に位置します。北にソロモン諸島、東にフィジー、南にフランス海外領土のニューカレドニアがあり、イギリス連邦に加盟しています。
・・・と言われても、「ふーん、オーストラリアの近くの島国かぁ、のんびりしてそう。」位のイメージしかわかないのではないでしょうか?
2位はコロンビア、3位コスタリカ、4位ドミニカ、5位パナマ、6位キューバ、7位ホンジュラス、8位グアテマラ、9位エルサルバドル、10位セントビンセント及びグレナディーン諸島だったのですが、名前は聞いたことはあるものの、どこにあるのか、どんな国なのかすぐにイメージ出来る国はあまりないのではないでしょうか?それどころか、キューバやコロンビアというと「貧しくて治安の悪い国そう。いったいどこが幸福なんだろう?」と思う人もいるかもしれません。
ちなみに、中国(大陸)は31位で、台湾は84位、香港は88位でした。先進国はドイツ81位、日本95位、英国108位、フランス129位、米国150位などと軒並み下位に位置し、G8諸国で50位以内に入ったところはありませんでした。
この結果からすると「先進国」と言われながら総じて先進国の幸せは先進してないようです。
このほか注目される国としては、イエメンが35位、イランが67位、スーダンが157位でした。また下位の方として、176位はブルンジ、177位はスワジランド、178位はジンバブエでアフリカ諸国が目立ちました。
何をもって幸福とするかは難しい命題ですが、確実に言えることは「本人が幸せ」と感じていれば、周囲がどう思おうが「幸せ」なのです。反対に、お金持ちで何不自由ない暮らしをしていて、才能があって知名度もあって・・・、という誰もがうらやむような人でも、もしその人自身が「生きていてもつまらない、楽しくない。」と思っていればその人は決して幸せではないのです。
大切なことは幸せの価値観は他の誰でもない、「自分自身が決める」ということです。他の人がいくら「幸せそう」と思っても、本当に「幸せ」かどうかを感じるのは本人です。
皆さんはどうでしょうか?幸せでしょうか?
人は幸せを求めて生活を便利に、物を豊かにしてきました。とすると世界の中で日本人や先進諸国の方々は幸せ上位になるはずですが、結果はそうは出ていません。また、「物質的に豊かになることと精神的に豊かになることは違い、本当の幸せは精神的な豊かさにある」などと言うが、巷の方に「今望むことは?」を聞くと大抵、「服が欲しい」、「車が欲しい」、「もっと広い家に住みたい」、「美味しいものが食べたい」など、やはり物質に関連する答えが返ってきます。「精神的に豊かになろう」と言いながら結局個人単位で目の前のことになると物質的なものを求めているのです。矛盾しているというか、理想と現実と言えるのか、言うことと行動があってないのか、理由はわかりません。
繰り返しますが、大切なことは幸せの価値観は他の誰でもない、「自分自身が決める」ということです。他の人がいくら「幸せそう」と思っても、本当に「幸せ」かどうかを感じるのは本人です。バヌアツ共和国の人は総じて皆「幸せが何か」という確固たる価値観を持っており(自覚はないかもしれないが)、それを実践していると言えるのです。