“保存料・合成着色料無添加”に騙されていないか?
最近「保存料・合成着色料無添加!」を掲げるコンビニが増えてきました。「お弁当やおにぎり、お惣菜に保存料や合成着色料を添加していないから安全!」と言っている訳ですが、本当でしょうか?
これは一種の騙し、まやかしです。
そもそも厚生労働省が定める「食品添加物」には20種類以上あります。保存料と合成着色料というのは、そのうちのたった2種類なのです。つまり、保存料と合成着色料以外の約20種類の添加物は従来通り使っている訳です。実際コンビニ弁当の表示をしっかり見てみると、確かに保存料や合成着色料は使っていないかもしれませんが、他の添加物がどっさり入っています。
そもそも食品添加物とは何かと言うと、食べ物を工業製品化するなかで、製造しやすくしたり、日持ちさせたり、色をよくしたりするために混ぜられるものです。現在、合成添加物は338品目、天然添加物は489品目許可されていて、それらが保存料や着色料、酸化防止剤など20数種類のグループに分類されています。具体的には、保存料や着色料、酸化防止剤の他、防カビ剤、漂白剤、発色剤、甘味料、増粘剤、乳化剤、膨張剤、pH調整剤、香料、強化剤、・・・などです。
例えば、発色剤の亜硝酸ナトリウムは、発ガン性や変異原性(遺伝子を傷つける毒性)があり、現在使われている添加物のなかで最も毒性が強いと言われます。また骨を弱くし、貧血を招くとされるリン酸塩、発がん性があると言われる臭素酸カリウムなどは、コンビニ弁当のラベルでお馴染みの添加物です。
たった2種類の添加物を排除する=「添加物全廃」ではないのです!
にも関わらず、さも添加物全撤廃、安全性が高い、と誤解を生むようなうたい文句を掲げているところに疑問を持ちます。
添加物以外に視点を移してみても、元々コンビニ弁当は、価格を抑えるために輸入材料を多く使っているという問題があります。添加物の危険性以上に、そもそもの食材の安全性(農薬汚染など)にも疑問があるのです。コンビニ弁当の食材原産地は、商品パッケージには書かれていないが、その多くが中国やアメリカなどから仕入れた安価な農薬汚染の危険が高いものです。
「だからと言ってどうすればいいんだろう?忙しくて自炊などしている暇はないし、今の生活スタイルからコンビニは排除出来ない・・・。」という人も多いでしょう。「コンビニを一切止めるべき」などとは言いません。生活スタイル上、コンビニに頼らざるをえない人も多いはずです。であれば、まず、回数を減らしてみてはどうでしょうか?(健食初級コース)
健康の観点から言えば、コンビニの弁当よりは外食、外食よりは自炊が望ましいです。自炊は無理としても、コンビニ弁当を1回減らしてその分外食にしたり、その場で調理を行う地域のお弁当屋さん(製造過程で添加物を入れていない)を活用したりする、などは出来ないでしょうか?
同じコンビニに行くとしても、お弁当を止めて、豆腐や納豆、ゆで卵、シーチキンの缶詰め(これらを会社で食べるのは厳しいかもしれませんが・・・)にしてみることは出来ないでしょうか?また、ノンフライのカップ麺を買ってお湯を一度捨てる(カップ麺などはお湯に添加物が溶け出すため、最初に注いだお湯を捨てると添加物をかなりの割合で取り除ける)、など、工夫の余地はあります。
(より安全に食べるには?「カップ麺類について」)
カップラーメンだけだと栄養面の問題があるものの、同じく栄養が偏った惣菜箇所に置かれている添加物まみれのパスタや蕎麦、おにぎりを食べるよりは余程良いでしょう。野菜ジュース(※○ゴメがお勧め!)やゆで卵を一緒に食べるという手もあります。また、避けるべき加工品と言うものの「○ゴメデリシリーズ」は、インスタント食品の中でも数少ない“無添加”製品です。ラインナップも多数あり、必ずコンビニに数種類は置いてあります。こういった製品を活用するのも良いでしょう(http://www.kagome.co.jp/deli/index.html)。
なお、コンビニ弁当は油が酸化しているというマイナスもあるため、おかずが数種類入った比較的栄養バランスが取れたお弁当を食べたとしても、添加物+農薬+酸化した油という毒を同時に取っていることになり、栄養以上に毒の害の方が大きいと言えます。
コンビニの弁当工場の製造現場を見たことがある人は、総じて、「もうコンビニの弁当は食べられない・・・。」と言います。大手コンビニチェーンに勤めている社員は、「健康でいたいならコンビニのお弁当は食べるな。」と言います。
全撤廃は無理としても減らす努力をしてみても良いのではないかと思いますが、どうでしょうか?