流行の低炭水化物ダイエット法は正しいのか?
ご飯はダイエットの敵。炭水化物は少ないぐらいが丁度いい、近年そのように思い込んでいる人は少なくないでありません。
アメリカで絶大な支持を受けてきた、低炭水化物ダイエットを推奨している、ロバート・アトキンス医学博士が書いた本は、20カ国以上に翻訳され2000万部以上を売りました。
低炭水化物ダイエットの中心教義は、炭水化物は血中のインスリン濃度を上昇させ、そのために体の中に多くの志望が蓄積されるという考えです。
多くの人が信じている低炭水化物ダイエット法ですが、2004年にイギリスの医学誌「ランセット」は、アトキンス法をはじめと低炭水化物ダイエットの持つ体重減少効果は1年以内に消滅するという研究を発表しました。さらに、それらの方法には副作用として、便秘、頭痛、口臭、下痢、筋力低下、手足の痙攣が現れるといいます。
また、低炭水化物ダイエットの危険性を指摘する意義深い研究があります。
2000年にアメリカの学会誌『アンギオロジー(脈管学)』は低炭水化物ダイエット法によって心臓への血流が悪化することを発見しました。
同様に、アメリカ心臓協会の栄養委員会議長で医学博士のロバート・H・エッケルは、「これらのダイエットは悪玉コレステロール値を上昇させ、心臓血管疾患、特に心臓発作の危険性を高める」と評しています。
事実、低炭水化物ダイエットの第一人者であるロバート・アトキンスはアトキンス法を実行して、2年のうちに胸の痛みの発作に3度も見舞われ、医師は彼の主要動脈の一部が99パーセント塞がっているのを発見しました。医師は血管形成手術をほどこし、開口部を保持するステントを挿入しなければならなかったのです。アトキンスは心臓発作だけではなく、鬱血性心不全と高血圧症も患っており、2003年に72歳でなくなりました。